【3R・循環経済】アジア太平洋3R・循環経済推進フォーラム第11回会合(2023年2月8日-10日、カンボジア・シェムリアップ)

2023/02/08 to 2023/02/10
カンボジア・シェムリアップ

 2023年2月8日から10日まで、カンボジアのシェムリアップにおいて「アジア太平洋3R・循環経済推進フォーラム第11回会合」が開催されました。このフォーラムは、「ゼロウェイスト社会との達成に向けた主要な開発セクターにおける循環経済の統合」をテーマに、カンボジア王国環境省、日本国環境省、国連地域開発センター(UNCRD)が共催したものです。

 開会はカンボジア王国のSay Samal環境大臣によって行われ、シェムリアップ州知事、日本国環境大臣、UNCRD所長、国連開発計画(UNDP)カンボジアの代表、国連ハビタット事務次長、国連経済社会局事務次長があいさつを述べました。

 フォーラムには、環境省、都市開発省、産業省、エネルギー省、天然資源環境省など関係省庁の政府高官および政策立案者、市長や地方自治体の代表者、専門家および国際資源担当者、科学研究開発(R&D)の代表者、国際金融機関、国際開発銀行およびドナー機関を含む国連および国際機関の代表者、民間およびビジネス部門の代表者、NGO等のステークホルダーを含む38ヵ国から390人以上が参加しました。

 このフォーラムでとりわけ重要だったのは、ハノイ3R宣言(2013年-2023年)の後継となる3Rと循環経済に関する新たな宣言(2024年-2034年)のプレゼロドラフトについての協議と、報告書「The Second State of the 3Rs in Asia and the Pacific - Advancing Circular Economy in Asia and the Pacific Towards Achieving the Sustainable Development Goals (SDGs)」のプレファイナルバージョンについての協議でした。

 会期中、「アジアの市長による都市におけるクリーンな土地、クリーンな水、およびクリーンな空気の実現に関するインドール3R宣言」の追加署名式が行われ、市長及び市の行政官10人が追加署名しました。

 フォーラムでは循環経済とSDGs、気候緩和の本質的な繋がりの重要性を認識し、循環経済への移行は特に採取産業、中小企業、製造、建設、運輸部門による二酸化炭素排出量を軽減できることを認めました。新型コロナウイルス感染症によるパンデミックは、天然資源と原材料、鉱物についての供給安全保障の継続、環境と生態系の保全優先、社会経済的公平性の向上が、とりわけ開発途上国において重要であることを明確にしています。これは、アジア太平洋地域の開発途上国にとって、循環経済への移行を加速させ、より強靭な環境、社会、経済の構築を助ける機会となりえます。フォーラムでは、(1)循環経済とSDGs、気候変動の関連性、(2)持続可能な観光に向けた循環経済、(3)持続可能なトンレサップ湖の生態系のための循環経済、(4)中小企業のための循環経済、(5)循環社会とゼロウェイスト社会に向けた3Rインフラ格差、(6)使い捨てプラスチックに代わる環境に配慮した素材など、様々なトピックについて包括的に議論されました。

プログラムや発表資料は、フォーラムのウェブサイト(英語)をご覧ください。