【EST】第16回アジアEST地域フォーラム(2024年12月10日-12日 フィリピン・マニラ)

2024/12/10 to 2024/12/12
フィリピン・マニラ

16th EST Forum, during the meeting

国際連合地域開発センター(UNCRD)はフィリピン共和国運輸省(公共事業道路省、及び環境天然資源省が協力)、日本国環境省、アジア開発銀行(ADB)、アジアインフラ投資銀行(AIIB)との共催で、「Sustainable Urban Mobility Solutions- Empowering Cities towards Low Carbon Pathways for Achieving Co-benefits & Economic Resilience in the SDGs Era」をテーマに第16回アジアEST地域フォーラムを開催しました。本フォーラムには、国や地方自治体の代表、国連・国際機関、NGO、専門家・リソースパーソン、研究機関、民間セクター等31カ国から約300名が参加しました。また、本フォーラムは世界保健機関(WHO)、国連アジア太平洋経済 社会委員会(UN ESCAP)、国連環境計画(UNEP)、ドイツ国際協力公社(GIZ)、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団を含む国連・国際機関や団体の支援や後援の下で開催されました。

本フォーラムは「環境的に持続可能な交通に関する愛知宣言2030」の主要項目のひとつである都市問題に焦点を当て、目標1c(大気汚染)、目標3(経済的持続可能性)、目標5(都市へのアクセス)について参加者間で議論が交わされました。主なテーマは以下の通りです。

⒜ 安全で低炭素、持続可能な都市交通の発展を目指した革新的な資金調達・融資アプローチについての議論
⒝ 持続可能な交通分野において、より効果的で責任ある、包摂的かつ透明性のある制度や仕組みを促進するための政策やプログラムの検討
⒞ 女性、高齢者、身体的に不自由な立場にある人々への配慮を中心とした、ジェンダーバランスと包摂性の向上
⒟ 持続可能な都市モビリティ・ソリューションに関する国際的なベストプラクティスの共有
⒠ アジアにおける社会的・経済的な公平性の確保と安全で包摂的かつリーズナブルな価格の持続可能な交通施設の提供
⒡ 生物多様性の保全と生態系の回復を目指した自然に配慮したモビリティ・ソリューションについての議論
⒢「United Nations Decade of Sustainable Transport 2026-2035(国連持続可能な交通のための10年)」実施計画への貢献

日本からは環境省大臣官房審議官が挨拶を述べた他、国土交通省大臣官房審議官らが出席しました。また、環境省が日本における交通関連の大気汚染問題に対する政策や脱炭素化の取組みなどについて、国土交通省が予防保全のための道路点検の新技術や再生アスファルトを活用した持続可能な舗装技術、生物多様性の保全、防災減災対策やTEC-FORCEの取り組みなど質の高い道路インフラに関する日本の取り組みと技術について発表を行いました。さらに、岩手県陸前高田市脱炭素推進プロジェクトチームが、地域社会や観光客の移動課題を解決することを目的に、従来の公共交通機関を補完するため陸前高田市に導入された「グリーン・スロー・モビリティ」について発表しました。また、本フォーラムでは「愛知宣言2030」の目標について国別報告の分科会も行われ、日本をはじめとする参加国から発表が行われました。

また、本フォーラム前日には下記の6つのプレイベントが開催されました。

  • 都市モビリティ (ドイツ国際協力公社(GIZ)・持続可能な大都市圏交通(SMMR)、UNCRDによる共催)
  • 健康と交通 (ADB健康・交通チーム、および世界保健機関(WHO)による共催)
  • 低炭素交通 (アジアLEDSパートナーシップ(ALP)、グローバル気候行動パートナーシップ(GCAP)、SLOCATパートナーシップによる共催)
  • 包括的交通(大量輸送(HVT)プログラム)
  • データ・トゥ・ディール(ADB、気候変動に対応した成長プログラム(Climate Compatible Growth Programme, CCG)による共催)
  • 持続可能なバス輸送(州道路運輸事業者協会(ASRTU)、バス・ワールド、UNCRDによる共催)
  • 発表資料等を含むフォーラム詳細は、フォーラムのサイト(英語)をご覧ください。

    16th EST meeting, group photo

    • 参考:環境省報道発表資料

    第16回アジアEST地域フォーラムの結果について